透明の石けんの表面に、七宝文様というおめでたい伝統柄が浮き上がる３D石けん。食品以外のいわゆる「消え物」ギフトで、目上の方から親しい間柄まで幅広く使えて便利。もともとギフト業界で販売や営業などのキャリアを重ねてきた応根さんが手がけた初めての自社開発製品で、水都大阪をイメージした青をベースにした七宝文様が特長です。「ギフトは、一目見て『わぁっ』という新鮮な驚きがあるほど喜ばれます。元々は、お客様から『海外出張があるが、口下手でうまく気持ちを伝えられない自分でも手軽に贈れて、喜ばれるギフトはないか』と相談されたことが開発のきっかけです」と語る応根さん。日本の文様にこだわったのは、一つひとつの七宝文様に込められた意味に着目したからだそう。「七宝文様にたどり着いたときは、『これしかない！』と思いました。

輪が四方八方に広がって無限につながることから「しっぽう」となり、人とのご縁は金銀瑠璃などの七つの宝と同等の価値がある、とする吉祥柄です。もらった方の負担にならない消え物で、実用性だけでなく香りも楽しめる石けんに、メッセージ性がある七宝文様をあしらって、贈る方の気持ちを伝えたいと考えました」。開発は苦難の連続で、当初は石けんを貼る技術を採用する予定でしたが、３Ｄ技術の活用規制が議論される中、「貼る以外の方法を」と模索し、試行錯誤を重ねながら、指輪の爪のように周りに土手を作り３Dメッセージカードを石けんの中に入れる独自技法にたどり着きました。裏にはメッセージが書かれ、感謝の気持ちやお祝い、ねぎらいの言葉が記されています。お世話になった方や海外の方へのプレゼントに活躍するギフトです。